戸田市議会議員・無所属

【一般質問】子供の安全について

(1)交通安全対策について。 (2)不審者対策について。 (3)防災訓練について。

子供の安全について。(1)交通安全対策についてお伺いいたします。

 本年3月に、警視庁より、2016年までの5年間で歩行中の交通事故で死傷した人の年齢は7歳が突出して多く、全年齢の3倍以上に達しているとの発表がございました。時期としては、始業式から夏休みまでの4月から7月や、夕暮れが早くなる10月から11月、時間帯は登下校時に集中しているそうです。やはり入学後初めて通う道であり、子供だけで歩くのになれていない1年生が多いようです。こういったことから、戸田市においては、1年生の1学期の期間は、特に交通対策を強化しており、保護者や教師同伴の集団下校を行っていると伺っております。一方、危険な交差点には、市が委託している交通指導員を配置されているとのことですが、この交通指導員の現状についてお伺いいたします。

 続きまして、(2)不審者対策についてお伺いいたします。

 最近、戸田市における声かけや不審者事案、痴漢、わいせつ事案が多く発生しており、保護者の方から不安の声をお伺いしております。小中学生の不審者などの遭遇を想定した訓練や防ぐための取り組みとして、どのような取り組みを行っているのでしょうか、お伺いいたします。

 最後に、(3)防災訓練について。地域防災訓練への子供の参加についてお伺いいたします。

 通勤・通学者が多い戸田市において、その流出人口は4万5,000人を超え、これは単純計算で人口全体の約33%、15歳─64歳の約半分に当たります。一方、小中学生や高校生など、子供の多くは地元の学校に通うため、災害時にほぼ確実に地域におります。地域の防災訓練に子供たちが参加することについて、市としてどのように考えていらっしゃるのでしょうか、お伺いいたします。

◎鈴木研二 教育部長  3、子供の安全について、教育委員会からは(1)、(2)についてお答えいたします。

 初めに、(1)の交通安全対策についてお答えいたします。現在、教育委員会では、児童が安全に登下校できるように、民間会社に業務委託をして交通指導員を配置しております。今年度は、市内小学校の通学路において、登下校時に延べ78名の交通指導員を配置しております。場所によって違いはありますが、おおむね登校時は午前7時半から8時半まで、下校時は午後2時半から3時半までの間、学校が危険と考えられる交差点や交通量の多い交差点に立って、児童の安全確保に努めております。また、委託している会社には、警察等の研修を受けた、より専門性の高い交通指導員の配置を依頼しております。児童が安心して通学できるよう交通指導員を配置しておりますが、児童に向けての安全指導もあわせて行い、今後も交通安全対策を進めてまいります。

 次に、(2)の不審者対策についてお答えいたします。登下校や放課後の児童生徒の不審者対策につきましては、小学校では、防犯ブザーを常に身につけること、1人にならないこと、子ども110番の家の周知や、そこに駆け込むことを、日常的に繰り返し指導しております。中学校では、あらゆる機会を通して、生徒みずからが危険を察知し、未然に回避できるよう指導しております。また、授業中における不審者対策として、市内各小中学校で埼玉県警察や警備会社による不審者対応訓練を実施しております。さらに、PTAや学校応援団など地域の方にも見守りの御協力をいただき、児童生徒の安全確保にしっかりと取り組んでおります。なお、不審者事案が発生した場合は、学校から家庭への一斉メールや書面による通知にて情報提供を行うとともに、家庭においても不審者対応の指導をお願いしております。場合によっては、保護者や学校応援団、教職員とともに集団下校を行うこともございます。

 以上でございます。

◎石橋功吏 危機管理監  引き続きまして、(3)防災訓練についてお答えいたします。地域防災訓練に子供が参加していただくことは、子供に自分自身の身を守るという自助の意識を啓発していくだけではなく、保護者と参加することにより、家庭での災害に対する備えや家族との連絡方法などを話し合うきっかけづくりとして大切であると考えております。また、過去の震災では、瓦れきの下から救出された人のうち、約8割が近所や家族の住民らによるとの報告があり、共助が非常に重要であると考えております。子供たちが地域の防災訓練に参加することは、ふだん余り顔を合わせる機会の少ない地域の方々とのつながりや、地域で助け合う意識をつくる上で、必要であるものと考えております。

 以上です。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございます。

 (1)登下校時の安全対策について再質問させていただきます。

 子供の安心・安全を守るために、この交通指導員をもっとふやしてほしいといった学校や保護者の思いは、私自身、大変共感いたします。しかしながら、ほかの自治体と比べても、交通指導員にここまで費用をかけているところは少ないということも、また事実でございます。

 ある自治体では、子供たちは家庭、地域、町の宝です。いつでも、どこでも誰かが子供たちを見守っている、そんな環境を町全体で一体となって、子供たちが安心・安全に学校へ通い、地域で過ごせるように、ぜひとも皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたしますといって、地域の方々へ呼びかけ、登下校に合わせた散歩や買い物でのパトロール、通学時間帯でのごみ出し、玄関先での見守りなど、日常生活の中で少しだけ子供たちへ気を配ってくださいという、地域の方へ積極的に御協力を求め、通学路の交通安全対策に努めております。戸田市内でも、子ども見守り隊など、町会や地元の方が積極的に通学路の見守り活動をしてくださっている地域もございます。厳しい今後の財政状況を鑑み、最初から交通指導員に委託するのではなく、まずは地域の方々にちょっとしたことでも御協力をお願いできないか、そういったことを求めることができないでしょうか、今後の方向性についてお伺いいたします。

◎鈴木研二 教育部長  現在、新たな交通指導員の配置の検討につきましては、学校で行っている通学路の定期点検の結果や保護者からの要望等に基づき、校長が教育委員会に依頼をするという方法で行っております。依頼があった場合、その場所に教育委員会の職員が赴き、実際に児童の登校の様子を確認し、総合的に判断しております。実際の状況から、交差点の危険性や通行する児童数等を勘案して高い必要性が認められる場合、児童の安全を最優先に考え、新たな配置を行うこととなります。一方で、議員のおっしゃるとおり、地域でやっていただけることはないかにつきましては、地域の方々の力をおかりして、児童の安全を見守っていただくことも大変ありがたいことだと考えております。現在でも、学校によって取り組みはさまざまでございますが、毎朝、保護者が当番制で危険な交差点に立ち、児童の安全を見守る取り組みや、地域の方で子ども見守り隊を組織し、登下校の児童の安全を見守る取り組みなども行っていただいております。

 先日、林議員への答弁でも申し上げましたが、来年度から市内全校でコミュニティースクールが導入されますが、児童生徒の安全確保も重要なテーマとなってまいります。今後も、学校、地域、教育委員会がより一層連携して取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございます。

 続きまして、(2)不審者対策について再質問いたします。

 子供の安全を守るためには、地域の方との連携は不可欠です。特に登下校時の通学路や放課後においては、誘拐の前段階とも言える声かけ事案が多く発生しており、地域の方の見守りは大変大きな力となります。また、実際に児童が不審者に遭遇したとき、子ども110番の家を知っていても、なかなか知らない人の家に簡単に駆け込むというのは難しいと思っております。先進的な取り組みとしては、子ども110番の家をオリエンテーリングで確認したり、実践的に下校時に不審者と遭遇したという想定の地域110番の家やコンビニなどに逃げ込む訓練を行ったりしている自治体もございます。このような実践的な不審者対応訓練をどのように考えているか、お伺いいたします。

◎鈴木研二 教育部長  通学路等において不審者に遭遇した場合、近くの民家や大人の助けが必要となることもあるため、議員御指摘のとおり、地域とともに行う実践的な不審者対応訓練も大変有効であると考えます。今後、校長会などで教育委員会から先進的な取り組みを紹介し、これまで以上に、学校、保護者、地域の連携を図り、安全の確保に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) 交通対策と不審者対策、どちらも地域の御協力が本当に大きな力になるかと思います。今後、コミュニティースクール導入に合わせて、ぜひ地域全体で子供たちを見守るといった環境を町全体でつくっていけるようお願いいたします。私自身も微力ながら頑張ってまいります。

 続きまして、(3)防災訓練について再質問を行います。

 現在の総合防災訓練の参加者数と10代までの参加者数、その割合はどのぐらいでしょうか、お伺いいたします。

◎石橋功吏 危機管理監  平成28年度に行いました総合防災訓練の全体の参加者は2,601名であり、そのうち、10代以下の参加者は432名でありました。割合といたしましては、約17%でございます。

◆1番(矢澤青河議員) 子供の防災訓練に参加する割合が10代以下が17%といったのは、参加者の割合が思ったよりも多く感じました。

 先日の質問でもありましたが、防災訓練への子供の参加者をふやすためにも、地域と学校が協力して、避難所となる学校などで防災訓練を行うことを、私もぜひ進めていただきたいと考えております。また、地域に常にいて、一定の理解力と体力を有する中高生たちは、地域防災の担い手としても期待されております。

 さて、都内やさいたま市では、避難所運営について早い段階で協議を進め、避難所となる学校において、職員や地域、学生が参加する、より実践的な避難所運営訓練などを行い、学生の共助の意識を育てております。もし平日に災害が発生し、親や助けてくれる人がいない場合、子供たちは、みずからが率先して危険を回避し、ともに助け合っていかなければなりません。戸田市においても、こういった訓練などで子供たちの共助を醸成していただきたいと考えておりますが、地域防災の担い手としての子供の力や共助についての御見解をお伺いいたします。

◎石橋功吏 危機管理監  平日の昼間など、災害に見舞われたときには、まず、自分の命・安全は自分で守るという自助の意識と行動、そして、自分たちの地域は自分たちで守るという共助が、減災につながると考えております。共助の意識は、ふだんから地域の交流が重要と考えておりますことから、多くの子供たちが総合防災訓練などに参加していただき、地域のつながりを持っていただくことが、災害に強い町をつくるものと考えているところでございます。 ◆1番(矢澤青河議員) 今後、協議会が設立してから、地域や学校と協働で防災訓練を行っていただきたいと思います。守ってもらう存在から自分たちの地域は自分たちで守るという共助の意識を醸成されることを期待しております。