戸田市議会議員・無所属

【一般質問】市内の安心安全について

 本年5月の大津市の交通事故を受け、全国の自治体で、さらなる交通安全対策が推進されている。

 (1)交通安全施設や自転車道など、交通安全に関する施設整備や対策について伺う。  (2)美笹地区交番の移転、防犯カメラの設置など、対策が進められた。市内の犯罪対策について伺う。

◆1番(矢澤青河議員) 通告に従いまして、一般質問を行います。

 件名1、市内の安心安全について。

 本年5月の滋賀県大津市での散歩中の痛ましい事故を受け、国は保育園や幼稚園などの周辺の道路の緊急点検を求め、滋賀県内で早急な安全対策が必要な道路が808カ所見つかりました。大津市では、市内4カ所の施設にキッズゾーンが設置され、さらに183の施設周辺に設置を検討されております。

 また、この事件を契機に全国の自治体で道路の安全点検とさらなる対策がなされ、戸田市においても6月議会で三輪議員と十川議員が質問を行われ、市内においても一層の交通安全点検と対策が進められております。

 また、一方で、戸田市は平たんな土地を有し、自転車の利用率が高い一方で、自転車の事故や盗難など課題も多い市です。昨年の12月にも質問を行いましたが、交通安全対策として自転車道の推進が進められており、今年度は美笹地区まで延伸されたところです。

 そこでお伺いいたします。(1)交通安全施設や自転車道など、交通安全に関する施設整備や対策についてお伺いいたします。

 続きまして、(2)防犯について、戸田市の犯罪率は長い期間、県内ワースト上位となっておりましたが、担当課や関係者の皆様の御尽力で昨年は県内17位と改善いたしました。しかしながら、本年の10月31日までの犯罪率はまた下降し、県内ワースト6位となりました。戸田市では、昨年町会の防犯カメラが設置され、本年には美笹地区の交番の移転がされ、さらに今後通学路の見守り防犯カメラの設置が進められておりますが、市内の防犯対策についてお伺いいたします。

◎小森敏 都市整備部長  1市内の安心安全についての(1)交通安全施設や自転車道など、交通安全に関する施設整備や対策についてお答えします。

 令和元年5月8日に滋賀県大津市で発生した事故を受け、埼玉県警察から通学路及び園児が散歩等で利用される交差点等における安全対策の実施について依頼があり、市内の保育施設の散歩コースで危険と思われる箇所について、警察など関係機関とともに点検を実施しました。

 通学路につきましては、28年度に実施した通学路安全総点検の結果に基づき、順次対策を進めておりますが、今回を機に改めて交差点の点検を実施しました。さらに、主要な交通量の多い交差点につきましても、今回の点検にあわせて実施しました。今後、点検結果に基づき、車どめや防護柵の設置、路面標示などによる安全対策を実施してまいります。

 また、自転車通行空間につきましては、今年度は笹目地区内の北大通りや美笹西通りの整備を予定しており、喜沢地区内の県道練馬川口線(オリンピック通り)では、県による整備が予定されております。今後も引き続き、他の道路管理者や警察と連携し、安全な自転車通行空間ネットワークの拡充を図ってまいります。

◎安部孝良 市民生活部長  続きまして、法定外の交通安全施設の維持管理と、警察や関係する部局と連携して実施しております交通安全教室等の交通安全対策について市民生活部からお答えをいたします。

 まず、法定外の交通安全施設は、路面に書かれております「止まれ」の文字や進入禁止のマーク、スクールゾーンの表示等がこれに該当しますが、新設や補修を行っております。

 実施箇所につきましては、市のパトロールにより把握した箇所に、市政座談会や市民の方々からいただいた情報を加え、平成30年度は128カ所で実施をいたしました。

 また、近年では、市内を5地区に分けまして、年度ごとに重点地区を決め、5年に1度は細部にわたる点検が各地区で行えるよう、計画的に実施をしております。

 次に、交通安全教室等の取り組みですが、元警察官である交通対策活動員を保育園及び幼稚園に派遣し、蕨警察署と共同で交通安全教室を実施しております。30年度は、保育園6園、幼稚園4園の合計10園において、1,453名の園児や職員を対象に実施をいたしました。

 今年度につきましては、大津市の交通事故を受け、市内の保育園及び幼稚園に対し、埼玉県警察で作成をしております事件事故発生マップを配布し、研修会方式で散歩等のルートの安全確保と注意喚起を実施いたしました。

 また、特に蕨警察署の立ち会いが必要と判断されました31カ所につきましては、現地に関係する機関の職員が集まり、施設点検や安全確保の見直しを実施しております。

 交通事故の防止は、ハード面である交通安全施設の維持管理とソフト面である交通安全教室の実施の双方により相乗効果が見込めることから、今後も警察及び関係部署と連携をとりながら、安全対策を実施してまいります。

 次に、(2)市内の防犯対策についてお答えいたします。

 戸田市の犯罪率は、平成9年から14年まで6年連続県内ワースト第1位という大変厳しい状況にありました。これ以降、各種防犯対策を実施した結果、犯罪は大幅に減少し、昨年の刑法犯認知件数はピーク時の約4分の1である1,201件となり、犯罪発生率も県内ワースト17位と大幅に治安は回復いたしました。

 その流れで、本年4月まで減少傾向をたどっておりましたが、令和に入ってから犯罪が増加傾向に転じ、本年10月末現在の刑法犯認知件数は1,067件で、前年同月比77件の増、犯罪発生率は県内ワースト6位となっております。

 原因といたしましては、新聞等の報道にもありましたが、戸田市独自デザインの原動機つき自転車のナンバープレート盗難やひったくりが連続発生したことや、自転車盗難件数の増加等が挙げられます。

 ナンバープレート盗難である備品狙いやひったくりは犯人が検挙されましたが、9月以降も市内で新たな犯人によるひったくりが発生している状況にあります。

 市では、市職員や委託警備員による青色防犯パトロールや、いいとだメールによる犯罪情報の提供、犯罪の発生状況に応じて蕨警察署と連携しながら、地元を管轄する交番等と合同で駅頭や店舗等でのキャンペーンの実施、合同パトロールを行う等の対策を行っているところでございます。

 このほか、市では29年から町会が設置した防犯カメラに対し補助金を交付しており、本年10月末現在、32町会に計94台の防犯カメラが稼働しております。

 また、本年度から通学路を中心に見守り防犯カメラを順次整備し、さらなる防犯対策を推進してまいります。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。大津市の事故を受け、通学路や園児の散歩道の主要な交通量の多い交差点についても点検を実施し、点検が必要と判断された31カ所については、警察や担当課、保育園が現地で立ち合い、見直しを行ったとのことでした。

 順次質問をいたします。安全点検を実施した箇所や今後対策が必要な箇所はどのぐらいあったのでしょうか、また、今度どのような対策をするのでしょうか、お伺いいたします。

◎小森敏 都市整備部長  安全点検を実施した箇所数は、先ほど市民生活部長が答弁いたしました31カ所のほか、市が単独で点検した225カ所の合計256カ所でございます。

 その結果、市で対策を要する箇所が128カ所あり、そのうち早期に対策が必要な箇所数が100カ所、土地区画整理事業などの進捗により将来解消される箇所数が28カ所ございます。

 具体的な対策内容といたしましては、車どめや歩車道境界ブロックを設置することで自動車の進入を防止する対策や、薄くなった外側線を引き直すなど路面標示による安全誘導対策を実施することにより、安全・安心な道路空間の確保に努めてまいります。

◆1番(矢澤青河議員) 256カ所の安全点検を実施し、対策を要する箇所が128カ所、そのうちの28カ所は土地区画整理事業の進捗により解消するとのことでした。今後積極的に対策していただくことと存じますが、区画整理の箇所については改善される見通しや危険性など、状況に応じて柔軟に対策を講じていただくようによろしくお願いいたします。

 続きまして、再質問いたします。戸田市は自転車利用が多い反面、自転車の事故も多く発生しております。交通事故の発生状況を見ると、昨年市内の物件事故は2,511件、人身事故は361件、負傷者417名、死者2名でした。この死傷者のうち、歩行者は10%の42名、自転車は37%の154名、2名の死者も自転車の事故でした。

 近年ここ7年ほどの数値を見ると、これまでの担当課や関係者の皆様の御尽力が実を結び、負傷者数は年々減少しており、平成25年の829名から平成30年の419名と半分近くまで減少しております。しかしながら、負傷者の状態別の割合は、歩行者が1割に対して自転車が4割とそのままで、依然自転車は歩行者の4倍以上もの事故に遭っております。

 さて、先日、議会の自転車利用の講演会にて、京都市では地区を決めて、生活道路でも自転車走行環境の整備を行っているというお話がありました。主要幹線道路だけではなく、生活道路など中央線がない道路でも自転車のロゴや矢印のマークをつけることで、車の死角となりやすい右側通行を防止するとともに、自転車利用者の左側走行の意識を養成する。さらには、車利用者は道路が狭く感じることで速度を落とす一石二鳥以上の対策となります。

 現在、市では計画に基づき、主に主要な幹線道路を中心に自転車道のネットワーク化を進めております。戸田公園駅周辺などでは、先ほどお話ししました京都市の事例のような自転車のロゴと矢印マークを利用した標示を採用しております。この標示をさらに拡大して、速度が出て危険な道路や自転車の事故が多い交差点付近、生活道路などで京都市のような自転車のロゴや矢印マークを検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。

◎小森敏 都市整備部長  京都市では、京都市自転車走行環境整備ガイドラインの中で、交通事故や自転車の交通量の多い地区、放置自転車の多い地区、公共交通機関の整備が十分でない地区などを重点地区に位置づけ、生活道路も含め自転車走行環境の整備を進めております。

 本市の自転車走行空間の整備につきましては、自転車交通量の多い路線や交通事故の多い路線などを選定しネットワーク化を図るため、戸田市歩行者自転車道路網整備計画により、自転車道路網として総延長28.7キロメートル区間の整備を進めることを定めております。

 進捗状況でございますが、平成30年度末で7.35キロメートル、計画の25.6%が整備済みであり、平成32年度で10キロメートルという中期目標の達成を目指し、鋭意整備を進めております。

 今後も計画に基づき、順次自転車道路網の整備を進めてまいりますが、自転車の左側通行を意識づけることは、秩序ある走行が図られ、自転車事故の抑制につながることが考えられます。先進市の取り組み状況や効果を参考にしながら検討してまいります。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。自転車事故根絶のためにもハード面の整備をどうぞよろしくお願いいたします。

 引き続き再質問いたします。大津市の事故のあった交差点は、右折待ちの渋滞が多い交差点として有名であり、右折時間が短く焦って曲がろうとする車が多くあり、滋賀県警によると過去5年間で事故が9件発生していたそうです。

 参考資料をごらんください。参考資料の上のマップは、埼玉県警が作成している事件・事故発生マップにより、美女木地区周辺で2016年から2019年10月31日までに発生した交通事故を表示したマップになります。こちらに書かれている上の赤丸が大宮バイパスの美女木交差点です。地図東側の美女木1、2丁目方面から、北側、大宮方面へ右折する車が多く、右折専用レーンがないため、道満から帰宅する対向車などが多い場合、なかなか右折ができず、急いで右折する車もあり、以前より渋滞や、歩行者や自転車との事故が多発しております。

 埼玉県警の事故マップでは、2016年は事故が4件、2017年は7件、2018年は9件、2019年10月31日までに5件、近年4年間で計25件の事故が発生し、そのうち歩行者の事故が4件、自転車の事故が8件起きております。

 大津市の事故があった交差点と比較しても大変事故の多い交差点であり、先日の市政座談会を初め、以前より地域の方から改善要望がなされております。補助信号や時差式信号にするなどの改善や、右折車事故や車と歩行者事故が多発していることを看板などで歩行者や車に対して啓発できないでしょうか、お伺いいたします。

◎安部孝良 市民生活部長  美女木交差点における渋滞の解消につきましては、以前から要望をいただき、その都度、蕨警察署に情報提供を行い、改善を要望しております。

 現在まで大幅な改善が図られていない理由といたしましては、大宮バイパスを東西に交差する道路の幅員が狭く、現行の車線に加え、右折帯を確保することが厳しいため、右折専用の信号機を設けることが困難である旨の説明が蕨警察署からございました。

 これまでも、当該交差点では青信号の時間延長など、対策を実施しておりますが、今回の相談を踏まえ、再度、蕨警察署において現状の確認を行い、東西の青信号の時間設定を調整する旨の回答をいただいております。

 なお、歩行者や車に対する注意喚起の看板につきましても、既に地元町会等の要望を受け設置しておりますが、11月26日に再点検を行い、新たに1カ所設置をいたしました。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。拡幅は困難で、根本的な対策は難しい交差点であり、これまでも可能な対策を講じていただいているかと思いますが、例えば交差点の手前に「この道が混むぞ」とか、道満が混み合う「土日祝日渋滞注意の交差点です」などといった看板を立てて迂回路へ誘導し、通行車を減らすなどといったものも効果があるかもしれません。

 渋滞や事故が大変多い交差点となっておりますので、引き続きの御検証をよろしくお願いいたします。

 さて、改めて参考資料をごらんください。先ほどの美女木交差点のすぐ南側の下の青丸で囲まれた道路は、大宮バイパスから美谷本小学校に向かう市道で、スクールゾーンの指定を受けております。しかし、指定されている朝の時間帯に進入する車が多くあります。大宮バイパス沿いの進行禁止の標識は見逃しやすく、スクールゾーンの路面標示や標識は奥まった位置にあり、大宮バイパスから視認ができません。

 以前、同会派の佐藤議員がスクールゾーンへ進入する車の対策を質問しておりましたが、同様に何かしらの対策は行えないでしょうか、お伺いいたします。

◎安部孝良 市民生活部長  大宮バイパスから美谷本小学校に向かうスクールゾーンにつきましても、以前から相談を受けており、路面のスクールゾーンを示す標示を新しくするなど、対策を行ってまいりました。今回改めて蕨警察署に情報提供を行ったところ、今後の対応を検討していく旨の回答をいただいております。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。

 続きまして、自転車の事故防止の観点から1点だけ要望をさせていただきます。

 市内の一方通行道路の標識には、その下に自転車は除くという表記があり、自転車は一方通行を逆走することが可能となっております。そのため市内の一方通行道路と優先道路との交差点では、逆走する自転車向けに一時停止の標識と路面標示が掲示されています。危険性の高い同じような交差点の多くで自転車向けの一時停止の標示がございますが、一部その対策がなされていない道路がございます。

 その一つが戸田駅の北にある新曽沖内交差点の西側の交差点です。こちらの交差点は東西を走る一方通行道路と南北を走る2車線道路が交わる交差点で、以前まで細い東西の一方通行道路が優先道路だったため事故が多く、一灯点滅式信号や看板などでさまざまな対策がなされておりました。現在は太い南北の2車線道路が優先道路と変更となり、一灯点滅式信号が取り除かれ、東西の一方通行道路の進行方向に、車向けの一時停止の標識や路面標示が設けられるなどの対策がなされました。

 しかし、先日、車で南北の優先道路を走っており、その交差点を通行しようとしたところ、一方通行道路を逆走方向に走る自転車が何台もスピードを落とさずに飛び出し、通り過ぎていきました。後日、この交差点を確認したところ、一方通行道路の逆走方面は、以前までは一灯点滅式信号の黄色の点滅信号により逆走する自転車に対して安全確認を促しておりました。しかし、優先道路の変更に合わせて一灯点滅式信号が撤去され、現在では逆走する自転車を抑制する標識などがなく、大変危険な状態となってしまったようです。

 同じような一方通行の交差点が戸田市内、ほかにもある可能性がございますので、警察と連携して危険性の高い交差点には「止まれ」の標識や路面標示を追加するなどの対策を講じていただくよう要望させていただきます。

 続きまして、(2)防犯について。戸田市の犯罪率についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 参考資料をごらんください。中段左の表は、昨年、平成30年と本年1月から10月31日までの戸田市の犯罪件数と人口比による県内順位の表です。昨年と本年の県内順位を見ると、自転車盗は8位から3位に、車上狙いは29位から23位に、部品狙いは24位から10位に、全刑法犯の犯罪率は17位から6位となっております。特に自転車盗が8位から3位と悪化しており、こちらは昨年度ワースト上位だった自治体、草加市や越谷市、坂戸市、春日部市などの自転車盗が大幅に減少したことも一つの要因となっております。また、市内で件数が多い車上狙いについては、自転車の前かごからの盗難も車上狙いに含まれるため、件数が高いことも理解できます。部品狙いについては、先ほどの答弁でご当地ナンバーの盗難がふえたことが原因とのお話でした。そもそも犯罪率は全刑法犯の3割近くを自転車盗が占めており、自転車の利用率が高い戸田市ではどうしても高くなってしまいます。

 表の一番下、自転車を除く犯罪での県内順位は、平成30年は33位、本年は23位となっており、個人的な考えではありますが、犯罪率の県内順位の算出方法を再検討したほうがよいのではというふうにも感じております。

 さて、続きまして、地域ごとの犯罪件数についても見てみます。左下の図をごらんください。こちらは昨年の犯罪件数を地域ごとにまとめた表です。自転車盗については、駅のある上戸田地区や新曽地区、家が密集している下戸田地区において多いことがわかります。一方、笹目地区ではオートバイ盗や部品狙いが多く発生し、イオンのある美女木地区では車上狙いなどが多く発生しており、人口比を考慮すると、自転車盗以外の犯罪が笹目地区や美女木地区に多く発生していることがよくわかります。両地区はほかに比べ、人口密度も低いため、やはり防犯カメラによる犯罪抑止が効果的かと思われます。

 そこでお伺いします。戸田市における防犯カメラ設置の表示方法と本年の進める方向性、また、特に件数が増加している自転車盗難について市でどのように対策を実施しているのか、お伺いいたします。

◎安部孝良 市民生活部長  防犯カメラを設置した町会に対しては、より防犯効果を高めるため、1台の防犯カメラにつき5枚程度の「防犯カメラ設置地区」と記載されたシールをお配りし、街路灯などに貼付をお願いしているところです。

 また、シールが足りない町会に対しては、随時、必要な枚数をお配りして周知をお願いしております。

 自転車盗難対策につきましては、本年の自転車盗難の特徴として、昨年まで施錠されている自転車と無施錠で盗まれた自転車の割合は半々程度でありましたが、今年度は約6割程度が無施錠で盗まれております。

 また、発生場所として、集合住宅の駐輪場や戸建て住宅の敷地内から無施錠の自転車が多く盗難されております。

 これらの対策として、駅頭や大型店舗駐輪場でのチラシ、ワイヤロックを配布した啓発活動や、業務委託した警備員が居宅の戸別訪問を行い、敷地内に駐輪中の自転車の施錠状況を確認しながらの啓発活動を行っております。

 また、市で開催する各種イベントや警察との合同キャンペーン等、さまざまな機会を捉えて啓発活動を行い、市民へ注意を呼びかけているほか、市内の小学4年生を対象に実施している自転車運転免許教室において、児童にワイヤロックを配布しながら盗難防止対策の啓発を行っております。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) 防犯カメラの周知啓発として、町会に防犯カメラ設置地区というシールを配布しており、自転車盗対策としては、駅や大型店舗での広報啓発やイベントでワイヤロックの配布など、さまざまな対策を行っているとのことでした。

 参考資料をごらんください。中段右側の表をごらんください。先ほどの答弁でもございましたが、こちらは昨年、平成30年の戸田市の自転車盗についての統計です。被害に遭った自転車については、51.3%が施錠されていない自転車でした。また、発生場所としては、駐車場が36.8%、共同住宅などが合わせて37.5%と高い割合となっております。そして、年齢別で見ると、20代までの被害者が56.8%と半数近くとなっており、施錠なしの割合は、10代が54.2%、20代が54.6%と全体より高くなっております。

 現在戸田市も行っている対策もございますが、参考までに他市の対策を御紹介します。車上荒らしや部品狙い対策としては、他市ではスーパーや店舗の駐車場利用者への啓発キャンペーンや犯罪マップ配布、回覧板による周知啓発などを行っております。

 自転車盗対策としては、尼崎市でダミー自転車アラーミー作戦といった施策を進めております。駐輪場に動かすと警報音が鳴るダミー自転車を配置して、抑制効果を促しております。そのほか、足立区と葛飾区では、自転車の鍵掛け条例を制定し、横断幕やチラシを掲示して義務化を周知して、盗難3割減といった効果を上げております。

 また、空き巣などの対策ですが、変わった取り組みとしては愛知県警で情報報奨金制度を始めており、空き巣などの犯罪情報の提供により逮捕につながれば報奨金が1万円もらえるなどといった取り組みがございます。

 中でも特に検討していただきたいのが、次の施策です。まず、市内で犯罪件数が多い車上狙いの中には、自転車かごに置き忘れた荷物の盗難があると先ほどお話ししましたが、この対策として、例えば現在市で行っている啓発活動や自転車関係の見回りなどに合わせて、前かごに荷物を置いている自転車など、また、鍵をしていない自転車などにチラシを入れて配布するなど、直接アプローチしてはいかがでしょうか。

 次に、防犯カメラは、直接的な犯罪の摘発機能以上に犯罪抑止効果や地域の安心・安全の醸成効果が最も期待されております。以前委員会で視察した大阪府松原市では、防犯カメラ設置強化路線という大きな垂れ幕を道路の金網に設置したり、電柱など至るところに大きく防犯カメラ設置地区という金属の看板を設置したりするなど、防犯カメラ設置箇所の周辺だけではなく、市全体に積極的に防犯カメラの周知啓発を行っておりました。戸田市においても周知啓発方法をさらに拡充してはいかがでしょうか。

 最後に、伊丹市では、現在防犯カメラとビーコンを利用した社会実験を行っております。この取り組みはビーコンというブルートゥースを利用した受信機を自転車に取りつけ、防犯カメラにはビーコンの中継局を内蔵させます。それにより盗難された自転車が防犯カメラ付近を通ると位置情報が記録され、自転車を探し出すことが可能となり、自転車盗の防止策として期待されております。

 戸田市では、今後、通学路に見守り防犯カメラの設置と、あわせて子供たちへのビーコンの配布を進めていくことと存じます。それにあわせて自転車盗対策のビーコンなども研究してはいかがでしょうか。

 以上、自転車の前かごなどへのチラシ配布、防犯カメラの周知方法、見守り防犯カメラに搭載するビーコンを活用した盗難対策についての御見解をお伺いいたします。

◎安部孝良 市民生活部長  自転車盗難や車上狙い等に対する注意喚起を実施していく必要性は、市としても十分感じているところで、町会回覧や各種イベント等での啓発を行っているところです。

 御提案いただいた方法については、配布したチラシが風雨にさらされた場合はごみとなる可能性もあることや、犯人から見ると狙いやすい自転車等を見つけやすくなる可能性があることなどの課題もあることから、実施方法等について研究してまいりたいと考えております。

 防犯カメラは、設置していることを周囲にお知らせすることにより、その防犯効果を高めることができます。現在のところ、電柱などは電柱管理者への許可手続が必要となる場合等がありますので、主に市の街路灯にシールの貼付をお願いしております。

 今後、街路灯以外の市が管理する構造物や、防犯カメラ設置場所付近の事業者に協力依頼をするなど、効果的な表示場所を検討し、周知してまいりたいと思います。

 また、市による見守り防犯カメラを整備した後は、効果的な周知を検討してまいります。

 防犯カメラとビーコンが一体となった見守り防犯カメラは、県内初の試みとなります。ビーコンは今後活用が見込まれる新しい技術であり、さまざまな活用方法があると存じます。

 他県の事例を参考にしながら、御提案のあった内容を含め、その効果的な活用方法を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。防犯カメラの数以上に効果を高めるためにも、一層の周知啓発を進めるとともに、自転車盗対策を初めとする防犯対策について進めていただくよう、どうぞよろしくお願いいたします。

 今回は安心・安全の観点から交通安全対策、また防犯対策について質問をさせていただきました。

 以上で私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。