【一般質問】子育て支援について

【一般質問】子育て支援について

子育て支援について 近年、多胎育児の過酷さが浮き彫りとなり、各自治体で子育て支援体制の強化が進んでいる。(1)多胎世帯への支援について。(2)産前産後の支援について。

子育て支援についての(1)多胎児支援についてお伺いいたします。

 近年、双子や三つ子などの多胎育児の苛酷さが浮き彫りとなり、各自治体で子育て支援体制の強化が進んでおります。多胎児は、不妊治療の普及により、出生数に占める割合は増加し続けております。また、多胎の妊娠や出産はハイリスクであり、低体重児や身体的・精神的な負担、経済的な問題などに直面する保護者も少なくありません。また、産後は外出困難となり、大変孤立しやすいため、育児に関する不安なども大きく、多胎児の虐待死リスクは2.5から5倍とも言われております。2019年9月に多胎児育児のサポートを考える会が行った多胎児家庭の育児の困りごとに関するアンケート調査では、とにかく外出が大変、それぞれの泣きを対応していたら15時間がたってしまった、思考することすら困難な状態で、自分が死んだような感覚、気が狂うし、死にたくなる、虐待する気持ちも分かってしまう、助けを求めてくれるのを自治体として待たないでください、直接行けないのですといったたくさんの悲痛な声が上げられております。戸田市では、2019年度は14名の多胎児が生まれておりますが、多胎児への現在の対応状況についてお伺いいたします。

 次に、(2)産前産後の支援についてお伺いいたします。

 昨年12月、母子保健法の一部が改正され、産後ケアが努力義務となっております。この国の産後ケア事業については、先日の三輪議員の一般質問において、戸田市でも産後ケアの実施に向けて検討するとの答弁を伺いました。それでは、まず初めに、現在、戸田市の独自事業として行われている戸田市産前産後支援ヘルプサービスについて、概要や利用実績、周知の方法などをお伺いいたします。

◎久川理恵 福祉部長  2の子育て支援、(1)多胎世帯への支援についてお答えします。

 多胎児の出産・育児は、身体的・精神的負担が大きく、妊娠期からの支援が特に重要と考えております。本市では、平成16年からふたごママ教室を開催しておりましたが、妊娠経過や出産時期の違い等により参加者が集まらないため、事業の見直しを行いました。平成28年度からは、子育て世代包括支援センターや地区担当保健師による個別支援に切り替えております。支援内容は、日常生活における不安や育児などの相談、支援サービス等の情報提供、多胎児育児経験者との交流を促すために子育て支援センターで実施している多胎児支援事業の紹介等を行っております。

 以上です。

◎松山由紀 こども青少年部長  続きまして、(2)産前産後の支援についてお答えします。

 本市では、妊娠中から出産後1年未満の方を対象に、家事や育児の負担を緩和し、産前産後の精神的安定に寄与することを目的に、産前産後支援ヘルプサービスを実施しております。利用に際しては、希望日の2か月前から7日前までにこども家庭課に申請書を提出いただき、その後、ヘルパー派遣会社より申請者に内容、日時の確認をし、御利用いただく流れとなります。また、利用者負担額は、1時間当たり、市町村民税課税世帯の方は1,000円、非課税世帯の方は550円、生活保護世帯の方は180円となっております。令和元年度の実績は、実人数が56人、平均利用時間は31.7時間、執行額は171万666円でございます。周知方法は、広報紙やホームページでの御案内のほか、母子健康手帳とともにお渡しする「子育て応援BOOK」に掲載しているほか、福祉保健センターとも連携し、こんにちは赤ちゃん訪問の際にも必要に応じて個別に説明をさせていただいております。

 以上です。

◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。

 再質問を行います。

 まず、多胎支援について、先ほどお話ししたアンケートの中で、多胎児育児中につらいと感じた項目で最も多かったのが外出や移動が困難であることで89.1%でした。横型ベビーカーのままではバスや電車などから乗車拒否をされる。ベビーカーを畳むと荷物と子供を2人も抱えられない。そのため、そもそもバスや電車に乗ろうと思わないといった御意見も多く見られました。荒川区ではツインズサポート事業においてタクシー利用の補助を行っておりますが、このような移動支援があれば外出がしやすく、孤立防止の一助となるかと思います。また、アンケートの中で、最も必要なサポートは家事・育児の人手で68%の方がおりました。時間がなく睡眠不足で、休みたくても、施設型の一時預かりやベビーシッターは2名分のため高額であり利用できない。ほとんどの親は利用をちゅうちょしてしまい、一人で背負う傾向にあります。民間シッターの利用料の補助や支援期間延長などの対策を行うことなど、さらなる支援が必要かと思いますが、多胎世帯へのさらなる支援についてお考えをお伺いいたします。

◎松山由紀 こども青少年部長  本市の産前産後ヘルプサービス事業においては、ヘルパーの派遣日数について、1か月に12日以内の利用を基本とし、多胎児の場合には15日まで拡充し、最大で2日に1回の利用が可能となるよう設定しております。なお、ヘルパー派遣やタクシー補助等につきましては、現在、埼玉県事業に上乗せしている多子世帯応援クーポン事業においてもチケットを利用できるサービスとなっておりますことから、今後、他市事例なども参考に研究をしてまいりたいと考えております。

◆1番(矢澤青河議員) 再質問を行います。

 保育園に入園する際には、保育の指数により入所が決定されます。この指数は、保護者の状況や世帯や児童の状況によって指数が加点されますが、他の自治体では、多胎世帯について、指数の加点や同点の場合の優先事項など行っております。また、同時入所の場合の加点など行っている事例などもございます。通常の家庭より負担の大きい多胎世帯を支える仕組みが必要と考えますが、保育園入所の指数についてのお考えをお伺いいたします。

◎松山由紀 こども青少年部長  現状においては多胎児の保育園入所の利用調整に当たり、調整指数による加点はしてございません。ただし、保育の必要性の度合いが同点数の場合は、小学生以下の兄弟の数を優先項目としております。また、希望する保育園の空き状況にもよりますが、可能な限り、同一園に入所できるよう配慮をしております。

◆1番(矢澤青河議員) 続いて、(2)の産前産後の支援について再質問を行います。

 今回の質問に当たり、実際に子育て中のお母さんや助産師の先生方にお話を伺いました。まず、参考資料1ページの上段、戸田市産前産後支援ヘルプサービスの実績を御覧ください。こちらは、戸田市の決算や統計資料より作成した表になります。毎年1,300人から1,450人程度の出生数があり、3年間の利用実績は38名から56名、利用率を見ると2.7%から4.2%となっております。

 この表の下は、実際にサービスを利用された方の感想です。このサービス自体は安価で、長期連携しているため、信頼性のあるヘルパーさんが派遣してくれます。さらに、多数の事業者から選ぶ手間もなくなるというメリットがございます。しかしながら、1週間前の予約が必要で、2日前に派遣のマッチングができない場合もございます。また、当日キャンセル料は2,000円プラス交通費実費がかかるためちゅうちょする、申請書を月ごとに書面で申請しなければならない、その後に電話打合せを行い、後日、銀行振込などをする手続が面倒、このサービス業者自体が各家事・育児代行サービスであり、育児などの相談などはできないといった声を伺いました。以前から行われている事業で、安価で信頼性のあるヘルパーであり、とてもよいという評判の事業ですが、実際の利用率は妊産婦全体の5%以下、産前では六、七人しか利用されておらず、出産前に利用したかったがサービス自体知らなかったとのお話も伺っております。支援の周知や説明が足りていないように感じます。また、産後間もない頃は体調が一日一日違うので、1週間以上前に書面でヘルプを頼むなど、申請が手間になっていることが利用率の低さの一因となっているように感じます。産前産後ヘルプサービスの予約の短縮や書面の簡易化など、利用しやすいように改善できないでしょうか、お伺いいたします。

◎松山由紀 こども青少年部長  現在は申請者の御希望内容等を確認させていただいた上で派遣ヘルパーの調整をしておりますことから、7日前までの申請をお願いしているところです。しかし、急遽の利用希望の場合も、調整が可能な範囲においては対応させていただいているところです。しかしながら、結果として、派遣ヘルパーの調整がつかない場合もありますので、より利用しやすい実施手法について、今後検討していきたいというふうに考えております。

◆1番(矢澤青河議員) 再質問を行います。

 助産院の先生のお話の中で、産前産後ケアには様々な概念があり、支援を進めるに当たっては対象や目的をしっかり定めることが大切とのお話を伺いました。例えば現在の戸田市のヘルパー事業は、家事や育児の代行業者がヘルパーを行っているため、心身を休めることが目的となり、子育て経験のある経産婦や1か月以降の子育てに慣れた方向けの支援と言えます。一方で、初めて出産される方は、出産後3日で退院して、自宅へ戻り、何も分からない状況で、母親と子供2人で放り出されたように感じていらっしゃる方も多くおります。そういった場合、子育てに不安になる方が多くおり、そのような方向けに、二、三週間内の方々に対しては子育ての相談や助言なども行える、助産師の資格を持ったヘルパーが支援することが効果的と考えます。お話を伺った助産師の先生が運営するNPO法人さいママでは、そのような初産婦向けに生後1か月に集中的に助産師のヘルパーが伺うコースなどを用意しており、休息・子育て相談を通じて、産後鬱予防にもつなげております。また、最近では、アプリやネットで、前日などにも簡単にベビーシッターを派遣できる民間サービスなども様々ございます。そういったシッター派遣サービスと自治体が協定を結び、償還払いなどで助成を行っているところもございます。ほかの民間サービスの利用についてのお考えをお伺いいたします。

◎松山由紀 こども青少年部長  現状では、市が事前に協定を結んだ事業者でのサービスとすることで、利用する際の安心感や利用者負担額の軽減などがあるものとなっております。一方で、自由に事業者を選択し、利用する場合には、利用者の個別契約となり、一旦は利用料全額をお支払いいただく必要があり、事故やトラブル発生時の対応も個人が行うこととなります。幾つか課題もございますので、他の自治体の事例等も含め研究をしてまいります。

◆1番(矢澤青河議員) 再質問いたします。

 産院の助産師さんとのお話の中で、出産時の入院中、治療のために赤ちゃんと同室できず、入院中の育児のレクチャーなどができない方がおります。こういった方々は、助産師の先生としては延泊で指導したいが、お金がかかるため断る方も多くいるというお話を伺いました。こちらについては、国の産後ケア事業でもございますが、入院の延泊など宿泊型の支援の実施についての市のお考えをお伺いいたします。

◎久川理恵 福祉部長  宿泊型における産婦への支援を含めまして、産後ケア事業の実施につきましては、先日の三輪議員の一般質問での答弁のとおり、先進自治体の状況等を参考に検討してまいります。

◆1番(矢澤青河議員) 再質問いたします。

 先ほどもお話ししましたが、まだまだヘルパーサービスをはじめ産後ケアの支援については周知が足りていないように感じております。(1)の多胎妊婦のアンケートでも、行政からもっとアウトリーチ的に情報を提供してほしいとの声もありました。例えば初産などの方々が退院日当日から1か月間、ヘルパーなどを利用できるプランを作成するなど、使いやすい事業の周知啓発をさらに進めていただきたく思います。今後の産後ケアについての広報啓発について、お考えをお伺いいたします。

◎松山由紀 こども青少年部長  令和3年度からは母子健康手帳の交付が福祉保健センターに一本化され、全員の妊婦との面談が実施される予定となっております。今後は、福祉部と一層の連携を図り、必要な方が利用できるよう周知に努めてまいります。

◆1番(矢澤青河議員) 再質問いたします。

 参考資料を御覧ください。中段の産後鬱、産婦健診、EPDSの状況について。産婦健診は、産後の母体の健康状態や精神状態を検査して、産後鬱や虐待を防止することを目的としており、出産後2週目や1か月に行われ、国や県の補助もございます。一方、このEPDS、エジンバラ産後鬱質問票は、10問程度の質問で産後鬱のスクリーニングとして利用されるものです。参考資料を拝見しますと、埼玉県の産後鬱や産婦健診の状況として、産後うつケア推進事業を行っているのは県内15市町村、埼玉県産後健診推進事業を行っているのは5市町村、そのほかの独自の産婦健診、国の事業を利用して産婦健診を実施しているのは2市町村ございます。また、全国産婦健診とEPDSの調査を見ますと、1,133の市区町村のアンケートを取った結果、産婦健診は市区町村の49.7%が実施しており、財源はそのうち国の補助が73.2%、市単独が22.7%となっています。産婦健診以外でのEPDSの活用は、新生児訪問が63%、産婦訪問が39.1%、乳児などの訪問指導が35%となっております。戸田市における産婦に対する支援はまだまだ少ないのが現状です。産婦健診の助成は全国の市区町村でも実施している自治体が多く、川口市やさいたま市でも行われております。助産師さんからも助成を求める声を伺っております。特に産後鬱については、出産後、二、三週間がピークであり、1か月、どれだけ対応できるかが重要となってまいります。この時期への対策として、産後ケアや産後鬱に関わるEPDSの導入や産婦健康診査への助成について、市のお考えをお伺いいたします。

◎久川理恵 福祉部長  エジンバラ式産後鬱病質問票、いわゆるEPDSにつきましては、現在、こんにちは赤ちゃん訪問事業において必要と判断した方に実施し、産婦の心理状態をアセスメントし、適切な支援につなげております。EPDSが必要と判断する本市の基準は、1,500グラム以下の未熟児を出産した、出産医療機関から継続支援の依頼があった、妊娠中から精神的疾患や不安があったなどのハイリスクケースでございます。EPDS実施後は、必ずケースカンファレンスを行い、担当者間において情報共有、評価、支援方針を決定し、その方針に基づき適切な支援につなげております。EPDSの研修体制については、助産師、保健師等の訪問指導員に対し、埼玉県が開催する研修を受講させております。

 また、産婦健康診査に関する助成につきましては、県内では現在、6市町村で実施しております。本市におきましては、先進自治体の状況やその他の自治体の動向を注視しながら研究してまいります。

 以上です。 ◆1番(矢澤青河議員) EPDSについてはハイリスクケースのみに行っているとのことでしたが、産後鬱は誰しもがなる可能性がございます。特に産後の対応は市としてなかなか手が届かないとこでもあり、EPDS自体、質問は10問のスクリーニングですので、産婦全員が行うのが望ましいかと思います。今後、研究進めていただき、産婦健診共々、導入に向けてよろしくお願いいたします。