戸田市議会議員・無所属

【一般質問】選挙について

先日の戸田市議会議員選挙においても、年々投票率が低下している。
 (1)ツイッターによる選挙速報等、インターネットやSNSを活用した広報について。
 (2)投票率と啓発・宣伝について。

◆1番(矢澤青河議員) 戸田の会の矢澤青河でございます。
 よりよい戸田市のために一生懸命頑張りますので、執行部の皆様におかれましては、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従いまして、これより一般質問を行います。
 初めに、件名1、選挙についての(1)ツイッターによる選挙速報等、インターネットやSNSを活用した広報についてお伺いいたします。
 1月29日に執行されました戸田市議会議員一般選挙におきまして、投票日の深夜、開票速報が市のホームページにて掲載されていると思いまして、インターネットでアクセスいたしました。しかし、何度かアクセスを試みましたが、アクセスができませんでした。私だけかと思い、何人かの方にもお聞きしましたが、やはりアクセスがしにくかったということでした。選挙速報は、立候補している関係者のみならず、多くの市民の方々の大きな関心事です。今回、自分事で特に感じたところではありますが、市議選だけではなく、今後もさまざまな選挙において選挙速報は行われ、毎回同じような事態が発生するのではないかと感じます。
 そこで、まず、今回、アクセスができなかった原因について、市としてはその原因をどのように捉えていらっしゃるのか、お伺いいたします。
 その上で、サーバーへのアクセスの集中を避けるという意味からも、ツイッターによる投開票速報を採用してはいかがでしょうか。ツイッターによる投開票を導入しておりますお隣の和光市では、市のホームページだけではなく、外部からも投開票を見られるようにすることで、サーバーがダウンしても、リアルタイムで投開票を確認することができるということです。導入の検討についてお伺いいたします。
 また、今回の選挙では、戸田市の公式のツイッターやフェイスブックにおいて選挙に関する広報や案内はございませんでした。SNSは、若い世代や働く世代が多く利用しており、投票率の向上や各立候補者の打ち出す政策の比較など、さまざまな効果が期待できると考えます。今後は、SNSによる選挙速報や選挙公報の発信も行っていくことはできないでしょうか。お伺いいたします。
 次に、(2)投票率と啓発・宣伝についてお伺いいたします。総括質問と一部重複していますが、御了承いただければと存じます。
 今回の投票率については、昨年からの選挙権年齢の引き下げに伴って行われた選挙管理委員会の皆様の御努力や学校などの主権者教育など、その啓発もむなしく、ついに40%を切って39.59%ということで、前回の投票率をさらに5%近く下げ、史上最低を大幅に更新することとなりました。投票は、市民一人一人が主権者として自身の意思を市政に反映させることができる重要な機会ですが、今回は大変残念なことに、6割以上の方が投票に足を運ばれませんでした。私含め、候補者にもその原因の一端があるかもしれませんが、ここ最近、選挙ごとに投票率が低下している状況は非常に憂慮するべき事態だと考えております。
 そこで、まず、今回の投票率については、市としてどのような見解をお持ちでしょうか。お伺いいたします。
 次に、戸田市における投票率の向上に向けたこれまでの施策と今後の対策についてお伺いいたします。
 また、選挙期間中に全戸配布される選挙公報は、候補者を選ぶための大変貴重な情報源です。この選挙公報を見ますと、かなりあいているスペースがありました。このあいている部分を使って、例えば、期日前投票所の案内や投票率の推移など、見た方に対して投票を啓発するような情報を掲載してはいかがでしょうか。お伺いいたします。
◎安部孝良 行政委員会事務局長  件名1、選挙についての(1)インターネット等を活用した広報についてお答えします。
 本市における選挙に関するインターネットやSNSを活用した広報につきましては、現在、戸田市公式ホームページにおいて情報提供を行っており、選挙当日の情報は、選挙速報及び開票速報の更新を中心に掲載しております。これは、各投票所における投票者数等の情報や開票状況について時間ごとに集計し、速報担当者によって選挙当日に定期的に更新しているものになっております。
 議員御指摘の開票時にサーバーが落ちたのではないかという点につきましては、市ホームページサーバーが落ちたものではなく、情報の更新作業中に偶発的に発生した現象で、一時的なものであったと認識しております。
 そのほかのSNS等を活用した広報についてでありますが、市独自のアプリであるtocoぷりにおいて期日前投票の案内を掲載したところでございます。今回、tocoぷりによる情報提供を行ったことから、今後はtocoぷりによる選挙に関する情報発信をより強化していきたいと考えております。そのほかのSNSにおける活用について御提案いただきましたが、まずは、市公式アプリのダウンロード数の増加にも資するといった相乗効果も考えて、tocoぷりによる周知について検討してまいりたいと考えております。
 議員が一例に挙げていただいた和光市の例も参考にしながら、選挙当日の情報提供をより充実させる方策について調査研究してまいりたいと考えております。
 次に、(2)投票率と啓発・宣伝についてお答えいたします。
 このたびの戸田市議会議員一般選挙における投票率につきましては、前回行われた平成25年の投票率に比べて下回るといった結果となりました。前回選挙時の投票率は44.61%でしたが、今回の投票率は39.59%となりました。象徴的な例としては、18歳、19歳の若年層は今年度から新たな有権者となった年代で、夏の参議院議員通常選挙と比較すると、投票率が大きく低下をしております。要因としては、受験シーズンにより外出を控えたことや、国政選挙と地方選挙では若年層の興味の度合いも違ってくるということも考えられます。
 啓発活動につきましては、市内各所への横断幕の掲示、市広報誌や防災無線放送による啓発、市内スーパーにおける投票参加啓発の店内放送など、これまでも行ってきている啓発活動に加え、夏の参議院議員選挙からは、ポスター掲示場へのQRコード掲載による選挙情報の提供や、多くの市民が利用する市民課窓口のデジタルサイネージによる啓発、新たに有権者となった18歳の市民の方にバースデーカードを送付することや、18歳を含めた若年層立会人を募集するなどの啓発を行っております。
 このたびの市議会議員選挙からは、市内県立高校への明るい選挙啓発ポスターコンクール参加の呼びかけや、明るい選挙推進協議会主体の夜間駅頭啓発活動を行ってまいりました。今後も、同協議会と力を合わせて、啓発活動を進めてまいりたいと考えております。
 次に、選挙公報についてですが、戸田市選挙公報発行規定第12条において、「選挙公報には、その余白に選挙に関する啓発、周知等の事項を掲載できる」となっておりますので、どの程度の啓発・周知等の事項を掲載するかについては検討を要しますが、より充実した内容の広報にするべく、他市の事例を参考に進めてまいりたいと存じます。
 以上です。
◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。
 それでは、再質問させていただきます。
 市のスマートフォンアプリであるtocoぷりに導入されることを検討していただくということで、一歩前進するのではないかと思います。スマートフォンアプリからもアクセスできることで、アプリをダウンロードされているスマートフォンをお使いの方への情報提供や活用、そして、また、アプリをダウンロードされていない方のダウンロードを促す効果もあるかと思います。しかしながら、tocoぷりだけですと、スマートフォンを持っていない方やアプリを持っていない方、パソコンからアクセスしたい方などからは見ることはできないのではないかと思います。ホームページだけではない、複数の媒体を使用することは検討する中で、今後はツイッターやフェイスブックなどもぜひあわせて御検討していただきたいと思います。ツイッターやフェイスブックなどのSNSは情報の広がりや予算がほとんどかからないという利点があり、導入へのハードルは低いかと思います。ぜひ御検討をお願いしたいと思いますが、もう一度御答弁をお願いいたします。
◎安部孝良 行政委員会事務局長  御提案いただきましたツイッターにつきましては、文字制限がございまして、市議選などの立候補者が多く、情報量が多い事例に対して対応できるか、検討をしなければならないと思っております。また、フェイスブックについては、実生活で交流している人とのコミュニケーションに主眼が置かれているSNSでございますので、選挙情報がそれになじむかどうかの問題があると思われます。御提案のとおり、SNSは情報の広がりも早くて広く、予算がほとんどかからない利点がございますが、これらを採用して充実した情報が提供できるかどうか、調査研究してまいりたいと存じます。
 以上です。
◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございます。
 それでは、再質問させていただきます。
 今回の市議会議員選挙における有権者総数と投票者数の年代別の割合をそれぞれ計算してみたのですが、30代までの有権者数は全体の36%を占めますが、投票者数は全体の24%と低く、40代、50代では有権者数が38%、投票者数は39%とほぼ同じ割合でした。そして、60代以上の有権者数は全体の26%ですが、投票者数は37%と大きな割合を占めておりました。30代までの世代と60代以上を比較すると、人数の割合が10%多いのにもかかわらず、投票者数の割合が13%低く、30代までの有権者のかなりの割合がやはり投票に行っておらず、自分たちの声を市政に反映していないということがよくあらわれておりました。県内一若い戸田市でありますので、ぜひとも若い世代の投票率の向上については重点的に取り組んでいただきたいと考えております。
 また、今回、18歳の方々の投票率ですが、何かと話題になった夏の参院選に比べますと、約25%落ちてしまいました。とはいえ、若い世代の投票率を年代別で見ると、10代は31.3%、20代は20.8%、30代は30.3%と、10代が一番高い結果となりました。この結果からも、これまでの主権者教育や若年層の啓発が一定の効果が与えられているものではないかと感じております。
 そこで、各高校ではどのように啓発を行ったのでしょうか。今後、さらに投票率を上げるための取り組みを行っていくことはできないでしょうか。お伺いいたします。
◎安部孝良 行政委員会事務局長  現在、市内県立高校に対する啓発として、選挙啓発ポスターコンクールへの作品応募の呼びかけや、県主催の出前講座の紹介、授業や生徒会選挙等で選挙を身近に感じていただくため、投票箱等の選挙物品を貸し出すことも可能である旨を事務局から学校へ情報提供をいたしました。
 また、各高校では、授業でも選挙教育、主権者教育には十分な取り組みを行っていると伺っております。学校によっては、生徒の年齢層や国籍がさまざまなケースもあり、その辺も十分配慮しながら教育を行っているとのことなので、一律に選挙教育や選挙周知の協力を学校に求めることは難しい面もあると考えております。
 なお、実際の学習内容につきましては、昨年度、総務省と文部科学省の著作により配布された高校生向け副教材である「私たちが拓く日本の未来」という冊子も活用して、一層の充実を図っているものと思われます。こちらの冊子は、有権者になるということについて解説しているだけでなく、政治や選挙について生徒が身近に感じられるように、また、知識を深めることができるよう、ディベートでの政策論争や模擬選挙、模擬請願などについても実施方法が細かく紹介されております。冊子の中には、模擬請願について、模擬請願を議会事務局等を通じて地元の議員さんに見てもらいましょう。そして、自分たちの提案について、改善点や実現への方法を聞いてみましょうと書かれております。高校生からこのような申し込みがありましたら、生徒の政治・選挙への関心を深めるためにも、ぜひ御協力をいただければと存じます。
 選挙管理委員会としては、学校との協力に際しましては、先方がどのようなことができるのか、教育にプラスになるのかなどを勘案しながら、学校側と協議して進めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。
 再質問いたします。
 先ほどは年代でお伺いいたしましたが、次は、地域という切り口でお伺いいたします。
 投票所別の投票率について見てみますと、地域ごとにかなり差がありました。ある地域では、平均より10%以上低いところもございました。こういった地域に現状をお伝えし、問題意識を持っていただけるよう、各世帯へ配布される選挙公報を利用して投票所別の投票率の一覧などの情報を載せるなど、もっと身近に考えていただけるように啓発することはできないでしょうか。お伺いいたします。
 また、選挙関係のデータの公開について。現在、戸田市の選挙関係の詳細な統計データを掲載している、「選挙の記録」という冊子のみだと聞いております。投票所別の投票率など、詳細なデータをホームページへ公開してはいかがでしょうか。誰でも閲覧・利用できる状態にすることで、市民の皆様が戸田市や地元の投票率の現状について理解することにつながり、さらに学校の教材などにも活用できると考えられますが、御見解をお伺いいたします。
◎安部孝良 行政委員会事務局長  投票所別の投票率についての掲載についてでございますが、市内の地域ごとの投票率データ単独での掲載は、地域の投票率の差を誤った形で広めてしまう可能性もございますし、前回選挙の情報を掲載することは実施予定の選挙と混同されてしまうなどのおそれもあることから、現段階では掲載の予定はございません。先ほど申し上げました選挙公報には、その余白に選挙に関する啓発・周知等の事項を掲載できるという規定の中で、投票率向上に資する啓発・周知等の効果的な表現はどのようなものなのか。有権者の方の利益になる方法を研究してまいりたいと考えております。
 また、現在、選挙管理委員会で定期的に選挙に関する情報をまとめた選挙の記録等の一部としてホームページに掲載することについては、今後の作成時に検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆1番(矢澤青河議員) ありがとうございました。